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しまなみと今治城とレトロ商店街!現代と過去が交差するJR今治駅をぶらり旅

愛媛県で一番大きくて乗降客数が多いJR駅は松山駅ですが、その次に多いのがJR今治駅です☟

駅舎はかなり前から高架化されていて、東口と西口が歩いて自由に往来可能。

JR四国は近年赤字経営が続いていて、特急停車駅でもみどりの窓口が閉鎖されるなど駅の機能がどんどん縮小されています☟

そのJR四国が管轄している駅は四国内合わせて259駅、そのうち愛媛県内には84駅があって特急列車が停まる駅は15駅あります☟

先日愛媛県今治市にあるJR今治駅とその周辺をぶらり散策してみました。
新しい施設が少しずつ増えている駅周辺から瀬戸内海方面に歩くと、昭和レトロ感たっぷりの商店街がありました。
そして商店街を抜けると日本百名城で日本三大海城の「今治城」に着きます。

半径約1km圏内に観光施設がいろいろ凝縮されているので、ちょっと観光ついでに自転車や徒歩でまわることが可能。
徒歩圏内には四国八十八箇所霊場もあります。
ちょっと小腹が空いたらチャーシューと目玉焼きが売りの今治名物「焼豚玉子飯」なんていかがでしょうか。

今回実際に歩いてみたコースがこちらです☟

JR今治駅→コンサートホール「今治市公会堂」→四国霊場第55番札所「南光坊」→アーケード商店街「今治銀座」→日本百名城「今治城」→今治名物「焼豚玉子飯」→JR今治駅

※全行程4.5kmの半日コース




JR松山駅に次ぐ規模!JR今治駅を巡る

JR今治駅の概要

1日の乗降客数
(JR四国259駅中でのランキング)
4600人
7位
緑の窓口 有り
駅員が居るか 有人
駅の一般駐車場 有り
キヨスク等の売店 民間の飲食店有り
※駅弁有り
トイレ 有り
訪問日 2022年6月


JR今治駅の1日当たり乗降客数は4600人。
これはJR四国の駅の中でも7番目に多くなってます☟

乗降客数(人) 路線
25930 高松 予讃線
16258 徳島 高徳線
13964 松山 予讃線
10710 坂出 予讃線
10540 高知 土讃線
7930 丸亀 予讃線
4600 今治 予讃線
4544 宇多津 予讃線
4244 多度津 予讃線
4038 新居浜 予讃線

JR四国の予讃線は、香川県高松駅から愛媛県松山駅を経由して宇和島駅までの約300kmの路線です。
今回ご紹介するJR今治駅は観光客はもちろん、通勤通学で松山や西条新居浜への往来も多い場所なので、乗降客数が多くなっています。

今治駅のホームは高架化されているのですが、愛媛県のJR特急停車駅でホームが高架化されている駅はこの今治駅と内子駅の2駅しかありません。
愛媛県の県庁所在地、JR松山駅ですら高架化はされていないのです。
※JR松山駅は2022年時点で駅とその周辺で高架と再開発事業が進行中、2023年に長年の悲願だったホーム高架化される予定

今治駅のホームからは今治市街の眺めが良い感じです。
ホテルや駅前広場が一望!☟

住宅街の先にはしまなみ海道の橋脚の一部も見えます☟

JR四国の駅の中で7番目に賑わっているはずの駅ですが、土日の日中でもあまり人は居ません☟

愛媛県のJR路線は主に通勤通学で利用する人が多く、あとは正月やお盆などの帰省観光客で賑わいます。
日中は土日でも閑散としていて、まるで無人駅のような様相なのです。

電車の運行ダイヤは特急列車、普通列車それぞれ1時間に1本ぐらい。
朝晩は1便くらい増える時間帯もありますが、都会のようにちょっと待っていたらすぐ電車が来るようなものではありません。

四国内でJRの電車を利用する場合、時刻表は必ずチェックしなければならないのです!
1便乗り過ごすと1時間待ちは当たり前、時間帯によっては2時間以上待ちぼうけになってしまう事もあります。

JR今治駅からJR松山駅までは特急列車で40分、普通列車で70分程かかります。
快速電車はこの区間はありません。

寂しいホームを後にして、下に降りてみましょう。
下に降りるにはエレベーターか階段を利用、エスカレーターはありません☟

改札は手動改札、駅員さんに切符を見てもらいます☟

JR四国はSuicaやICOCAのようなICカード乗車券に対応している駅は香川県内の一部の駅に限られています。
愛媛県、高知県、徳島県を行き来する場合、切符は全て紙の切符を発行しなければならないのです。

松山市街とその沿線で営業している伊予鉄道はバスも含めてICカードに対応してるんですけどね☟

<伊予鉄の三津駅>

ちなみに四国で初めて自動改札機が導入されたのも伊予鉄です(松山市駅)。
日本で初めて電車やバス、タクシー共通ICカードシステム「ICい~カード」が導入されたのも伊予鉄。
携帯電話の電子マネー、おサイフケータイに全国初対応したのも伊予鉄。

まさに伊予鉄無双ですね!

さすがにJR四国もこのままではヤバいと思ったのか、スマホのアプリで乗車券や定期券を購入乗車できるシステムを導入するみたいです。
日本全国のJR路線で唯一ICカード乗車券が無かったのですが、2023年春にようやくチケットレスが実現しそうです。

チケットレスと言ってもJR四国には自動改札の駅はわずかしかないので、スマホの画面を駅員さんに見せて改札を通過する感じになります。

JR四国で自動改札がある駅
JR高松駅(ICリーダー対応)
JR高知駅(磁気切符のみ対応)JR四国でICリーダーがある駅
丸亀、讃岐塩屋、多度津、香西、鬼無、端岡、国分、讃岐府中、鴨川、八十場、坂出、宇多津

JR今治駅の改札を抜けた広場では、ゆるキャラグランプリ2012王者のバリィさんがお出迎え☟

駅の主な施設としては、みどりの窓口、キヨスク代わりのコンビニセブンイレブン、パン屋のリトルマーメイド、観光案内所です。
土曜日の日中でも駅内は閑散としています☟

JR四国は現在経営状態がかなり悪化しており、駅の主要機能をどんどん削減しています。
キヨスクも大手コンビニに営業委託したりパン屋が無くなったり。
中には券売機や駅員すら全く居ない無人特急停車駅もあります☟

<無人の特急停車駅で券売機無し、伊予吉田駅>

愛媛県のJR特急停車駅でみどりの窓口があるのは、松山駅・今治駅・新居浜駅・伊予西条駅・伊予三島駅・八幡浜駅・伊予市駅の7駅。
特急停車駅15駅でみどりの窓口があるのは半数以下なんですね。

その代わりにこのようなみどりの券売機プラスというオペレーターと会話しながら定期券や新幹線の切符も買える機械が、JR四国の駅に増殖中です☟

ちなみに今治駅でぜひ立ち寄って欲しいお店がこの「二葉」☟

かつ丼やうどんなどを店内で飲食できる定食屋さんですが、駅弁も販売しています。
瀬戸の押寿司や鯛めし弁当、幕の内弁当やあなごめしなど、昔懐かしい駅弁が勢ぞろい。

昔の列車旅は駅弁を買って車内で楽しく食べる楽しみがありました。
今ではコンビニのおにぎりやお弁当が当たり前になっていますが、たまには少し豪華な駅弁でもいかがでしょうか☟

なお2022年時点でJR四国の駅で駅弁を販売している所は、香川県の高松駅、愛媛県の松山駅と今治駅、高知県の高知駅の4駅しかありません。
JR今治駅の駅弁のお店も一度は販売中止になっていたようです。

まさに絶滅危惧種と言ってもいいぐらいの駅弁、食べるなら今ですよ!


駅前広場を散策

今治駅前は高速路線バスも多数発着していて、バスターミナルとしての機能もあります☟

しまなみ海道を経由して広島福山方面のバスは1日数便発着しています。
東京渋谷や大阪福岡など都市部への夜行バスもあって、ゴールデンウィークや夏のお盆、年末などには多くの帰省客で賑わう場所です。

四国内には新幹線が営業しておらず、特急列車も結構時間がかかってしまうので、こういう夜行バスは人気があるんですね。

今治市といえば国際的なサイクリングイベントが開催されるしまなみ海道が有名ですが、全国から集まるサイクリストの為の新しいお店も増えています☟

愛媛県側のしまなみ海道出発地にサンライズ糸山という大規模なレンタサイクル施設がありますが、駅前にあるのがサイクリングターミナル「愛称i.i.imabari! Cycle Station(アイアイ今治サイクルステーション)」。
e-bikeやクロスバイクなど豊富な種類の自転車をレンタルできて、洗車スペースや組み立てスペースなどがあります。

トイレやシャワールーム施設、空気入れ、手荷物預かりなどのサービスも充実!

ただ受付の対応が事務仕事的すぎるというグーグル口コミが複数あるようですね。
施設は新しくお金をかけたのに人にお金をかけなくてイマイチな施設はいくらでもありますので、そうならない為にもサイクリング事業に詳しい民間業者なり団体に任せるのも手かと思います。

駅前にはホテルが以前から複数ありましたが、2021年に新しく開業したのがこの「JRクレメントイン今治」☟

サイクリストが宿泊する時に自転車をどこに保管しておくかが結構問題になるのですが、このホテルはサイクルハンガーがある客室があって愛車を大事に保管できます。

ちなみにJR今治駅からしまなみ海道入口までは約6km、徒歩だと結構かかりますので要注意!☟

広島県側のしまなみ海道入り口、JR尾道駅までは76km。
この76kmの道のりは、橋から一旦島に下って島内を走行し、また橋までのぼるというアップダウンを数回繰り返します。
なので1日で自転車でしまなみ海道を制覇するのは、想像以上に体力を消耗しますので注意してください。

JR今治駅の駐車場は北口に2ヶ所あります☟

駅に隣接している第一駐車場は24時間までの利用で500円、駅前にある駐車場は30分毎に100円です。

ちなみに今治駅のメインは北口ですが、南口はロータリーこそあるものの静かな印象☟

北口にはホテルやレンタサイクル施設、高速バス停留所などがありますが、南口にはそれらの施設は一切ありません。
南口には大手の進学塾が集結していて、主に学生が利用しています☟

観光施設は一切無い南口ですが、ここから徒歩5分くらいの所にある「しまなみ温泉 喜助の湯」はサイクリストにも人気の日帰り温泉施設☟


朝6時から夜0時まで営業していて、食事や宿泊も可能。
自転車ロッカーや無料マッサージ機、疲労回復に効果がある高濃度炭酸風呂など、日本一サイクリストが集まる温泉なのです。


ライブも開催される今治公会堂方面へ

では今治駅から北東方面に歩いてみます。
駅前のロータリーを抜けると広い道路が真っすぐ続いています☟

両側にある小道は駐車OKゾーンとなっていて、路駐する車が邪魔にならない仕組みになっています。
ホテルやビル、銀行などの建物がありますが、歩いている人はほとんど見かけず、車の通行もそこまで多くはありません。

駅から歩くこと5分、今治市役所の横にある今治市公会堂に到着☟

客席が1002席ある音響効果に定評があるコンサートホールで、過去にNHKのどじまんが数回開催されています。
最近では、ももいろクローバーZのアルバムツアーが公演されてます☟


設計したのは今治市出身の建築家「丹下健三」。
今治市には丹下健三が設計した建物がいろいろあって、市民会館や愛媛信用金庫今治支店、市庁舎などがあります。
丹下健三はフジテレビ本社ビルや東京ドームホテル、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の設計にも携わっています。

バリアフリーなどの問題があって一時は取り壊しも検討されていたようですが、改修工事を行って2022年現在でも使用されている今治市公会堂です。


四国霊場八十八箇所で唯一「坊」が付く55番札所「南光坊」

今治市公会堂から歩いて数分で南光坊というお寺に到着☟

弘法大師「空海」が四国内を修行したゆかりの寺院が四国八十八箇所で、その寺院を巡るのが四国遍路。
ほとんどが〇〇寺という名称ですが、今治市にある第55番札所南光坊は寺名に唯一「坊」がついています。

この南光坊はかつて戦国時代に長宗我部元親が四国平定の時にすべて焼き払われてしまいましたが、それを再興したのが藤堂高虎。
あとでご紹介する今治城も藤堂高虎が築城していて、築城の名手さながらの見ごたえがあるお城です。

この四国八十八箇所霊場では、弘法大師生誕1250年ということで各種イベントを開催していて、2022年6月から各札所にて88記念カードというオリジナルのお寺カードの配布がはじまりました☟

私もさっそく南光坊でゲットしてきましたが、弘法大師(空海)にちなんだ絵柄のカードです。
カードの絵柄は札所によって異なり、納経した人は無料でもらえます。

<納経料>
納経軸…500円
納経帳…300円
御朱印用白衣…200円

私は納経ではなく100円支払ってカードをゲットしました。

88記念カードの配布は2024年12月までです。


昭和レトロなアーケード商店街を散策

南光坊から5分程歩くと大きな交差点があります☟

ドンドビという変わった名前の交差点ですが、かつてこの辺りは今治城でした。
その堀には海水が引き込まれ、その水位を調整する役割で樋(とい)が設置されていたのです。

その樋の名前が「呑吐樋」、通称ドンドビという訳です。

このドンドビ交差点には、かつて複数の百貨店がありアーケード商店街には300もの店が集まる一大商業地でした。
ただ今では百貨店の面影は一切残っておらず、その跡地にはオーロラビジョンのみが鎮座しています☟

これだけの一等地が更地状態ですから、すぐ横の商店街の現状はかなり厳しいのでしょう。
アーケード商店街を歩いている人は土日でもほとんど居ません☟

閉まっているお店も多くて地方の商店街特有のシャッター通りと化していますが、その一角で気になるお店を発見!☟

純喫茶不二家という飲食店ですが、ペコちゃんが居るあの不二家ではありません(笑)。

お店の目の前にある数台分の駐車場スペースにはかつて映画館もあったみたいですが、その時代から不二家はありました。
開店したのは1963年で、昭和の東京オリンピック前には営業していたんですね!

お店の前にあるショーケースを見たら懐かしさがこみあげてくる人も居るんじゃないでしょうか。
入口のドアには「この店はスローです」との注意書きが。

このお店を切り盛りしているのが80歳を過ぎたおばあちゃん一人なのです。
なので実際に料理が出てくるまで結構時間がかかるようですね。

以前私が訪問した時も、店内は私を含めて2組だけでしたが注文したホットケーキが出てくるまで20分くらいかかりました。
ただここのホットケーキ、かなり美味しかったですよ。

高校生の娘と一緒に行ったのですが、最初は半信半疑だった娘もパクパク食べてました。

店内も昭和の喫茶店そのもので、天井のシャンデリアやテーブル椅子など本物のレトロ感がたまりません。
その雰囲気はSNSでも人気みたいですよ☟

なお商店街を海側に真っすぐ進むと、みなと交流センター(はーばりー)があります☟

鯨のような船をイメージした真新しい建物は、近隣の離島を結んでいる連絡船用の交流センター。
船の切符が買えますが、カフェや飲食店も少しだけあります。

キッチンスタジオやセミナールーム、コンサートもできるホールもあります。


日本百名城で三大海城「今治城」


商店街から歩く事10分で今治城に着きます。

今治城は築城の名手だった藤堂高虎によって築かれましたが、海水を引き込んだ堀も見どころの一つ☟

お城の水堀で良くあるのが、水はあるけどほとんど流れていなかったりして水がかなり汚れている場合が多いんですよね。
この今治城の堀は海水が勝手に入れ替わっていますので、かなり綺麗なのです。

海水中に海の魚が泳いでいて、じっと耳をすましていると魚が飛び跳ねる水音が聴こえてきます。

当然ながらこの場所での釣りは禁止です!!

天守閣に入ることもできますが、やっぱり桜の時期が一番綺麗に映りますね☟

そして夜にはライトアップもされています。


お腹が空いたので今治名物「焼豚玉子飯」を頂く

今治でぜひ食べて欲しいのがチャーシューと玉子焼きが甘いタレにからんだ丼飯「焼豚玉子飯」☟

<白楽天の焼豚玉子飯セット>
<重松飯店の焼豚玉子飯セット>

焼豚玉子飯単品で注文もできますが、各店セットメニューも豊富に揃っています。
今治の有名店、重松飯店のセットは「焼豚玉子飯、チャーハン、ラーメン」というどれがメインなのか分からないくらいボリュームのある1品!

食べ応え十分でしかもこれでお値段は1000円ちょっと。
コスパ最強です!

お店の外観は中華料理店そのもの☟

この白楽天と重松飯店、コロナ前は開店前から行列になるほどの人気店でした。

徒歩で観光されている人は、食べすぎて今治駅まで戻るのがしんどくならないように注意しましょうね。


以上「しまなみと今治城とレトロ商店街!現代と過去が交差するJR今治駅をぶらり旅」でした。

ぜひお気軽にどうぞ!