【第40番札所】四国霊場の裏関所、観自在寺は天皇家や宇和島藩主に縁があるお寺

愛媛県愛南町にある、四国霊場第40番札所「平城山 薬師院 観自在寺」☟

観自在寺

 

愛媛県での打ち始めの寺であり、第1番札所の霊山寺からは直線距離で最も遠く離れている事から、四国霊場の「裏関所」とも呼ばれています

お遍路さんにとって「修行の道場」とされる高知県を巡拝し終えたその次は、「菩提の道場」の札所を巡ります。

その愛媛県に入って最初の札所が、この観自在寺なのです。


観自在寺はかつて48坊を有し、七堂伽藍が立ち並ぶ大寺院だった

観自在寺DATA

住所愛媛県南宇和郡愛南町御荘平城2253−1
電話番号0895-72-0416
第39番札所「延光寺」からのアクセス25.8km(徒歩約8時間)
第41番札所「龍光寺」からのアクセス50km(徒歩2日程度)
駐車場無料20台、境内まで徒歩1分
宿坊有り(要予約)
公式ホームページhttp://www.kanjizaiji.com/
訪問日2019年9月中旬、8時頃


観自在寺は、第51代平城天皇の勅願所として大同2年(807年)に弘法大師が開きました。

当時は全国各地の人々、天皇家から庶民までの広い階級から信仰を集めて、日本に4か所ある鎮守の一つでもありました。

また寛永15年(1638年)に京都の空性法親王が巡拝されて、薬師院の号を受けています。

その後宇和島藩主・伊達宗利の勅願所ともなっています。

歴代の天皇家や宇和島藩主に大変ゆかりの深い由緒あるお寺ですね。

 

それもそのはず、往時は七堂伽藍がそびえていて48坊の末寺を有する荘厳華麗なお寺だったのです

ちなみに七堂伽藍とは、お寺の敷地内に建てられた主要な建物を総称する言葉で、宗教宗派によって少し異なりますが一般的に金堂・講堂・鐘楼・経蔵・僧房・食堂・仏塔をいいます。

 

七堂伽藍が有名な現存するお寺の代表格は、福井県にある永平寺です☟

永平寺

国宝や多数の重要文化財を有する永平寺は坐禅修行の道場であり、旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で二つ星とされた、国内外から注目されているお寺です。

 

かつてはこの観自在寺でもこのような賑わいがあったのですが、残念ながら1675年に火災によってかなりの範囲が焼失しています。

3年後に宇和島藩主の伊達宗利によって再建されて藩主の祈願所場所となりますが、昭和34年に再度火災が発生して本堂が焼失しています。

その後昭和39年(1954年)に、本堂は創建当時の姿に復旧しています。

ちなみに永平寺でも、伽藍を含めて過去幾度となく火災によって焼失しています。

 

そのような歴史が残る、昔の荘厳な姿の観自在寺を想像しながら参拝してみました。


駐車場から境内へ

観自在寺の駐車場は、平城小学校の隣に数台分と境内入口にもあります。

今回は平城小学校の隣に駐車しました☟

 

観自在寺駐車場

 

駐車場の先にはお寺に向かう細い参道がありますが、愛媛と言えばこれですね☟

観自在寺4

愛媛の名産、みかんです!

ここ愛南町を含む愛媛県の南予地域ではみかん栽培が盛んで、私が訪問した9月中旬からは「極早生」(ごくわせ)と呼ばれる一番バッターであるみかんが出荷される時期なのです。

参道沿いのお店でも極早生みかんが販売されていましたが、さすが産地だけあって一般的なスーパーで並んでいる品よりかなり安く販売されていましたよ。

 

その参道を少し進んで左に曲がると、200年前に建立された仁王門が見えてきます☟

観自在寺仁王門

観自在寺仁王門2

掲げられている額は、高野山金剛峰寺401世座主の筆によるものだそうです。

この仁王門で見逃せないのが、天井にある十二支の方位盤です☟

観自在寺の方位盤

1689年発行の「寂本四国返礼記」の中で出てくる方位盤だそうですが、本の内容までは分かりませんでした・・・。

仁王門と比較してかなりカラフルで可愛いですね。

 

 

仁王門をくぐると本堂が見えてきますが、その途中に3匹のかえるの石像「栄かえる」があります☟

観自在寺4

 

願いを込めながらこれを撫でると、「親子孫と三さかえる」「お金がかえる」「福がかえる」「病気が引かえる」などのご利益があるようですよ。

 

その近くには、水をかけて願いを成就させる八体仏十二支守り本尊があります☟

観自在寺5

 

この観自在寺では宿坊も受け付けているようです。

基本的に予約が必要ですが、公式ホームページによると素泊まりの場合は当時の電話だけで利用できるようです☟

 

参道沿いの弘法大師様に挨拶して本堂へ向かいます☟

観自在寺6

 

本堂は工事中みたいで、足場が組まれていました☟

観自在寺7

 

現在の本堂は昭和39年に再建されたもので、銅葺き屋根の入母屋造りになっています。

本尊の薬師如来像は秘仏とされており、50年に一度開帳されます

次の開帳は2034年の予定です

 

 

本堂の右側にあるのが平成5年に改築の大師堂です☟

観自在寺の大師堂

 

観自在寺の大師堂2

 

本堂と大師堂の参拝を終えて、帰り道の途中に少し変わった形の建物がありました☟

観自在寺7

 

これは宝聚殿八角堂と呼ばれる建物で、学業成就の文殊菩薩を祀っている宝物殿です。

八面のうち正面が入口の扉で、残る七面の壁には恵比寿様や大黒様など七福神を刻んだレリーフが飾られています。

写真の左側に少しレリーフが見えるのですが、私が訪問した時は何の建物か分かっていなくてほぼ素通りしてしまいました・・。

 

みなさんはぜひ近くで七福神様を拝んでみて下さいね。

 


この40番札所、観自在寺から次の41番札所である龍光寺までは距離にして約50kmあります。

車ですと国道56号線をひたすら北上して90分程度の時間ですが、歩き遍路ですと数日がかりの距離になります。

1番札所から一番遠い所にある愛媛県愛南町の観自在寺は、お遍路さんにとって折り返し地点であり「四国霊場の裏関所」であると実感させられます。


私が過去に参拝した四国八十八カ寺をブログにてご紹介していますので、ぜひこちらもどうぞ

 

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観自在寺0
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