四国には西日本最高峰の「石鎚山」をはじめとして、日本百名山・日本二百名山・日本三百名山が合計9座あります。
このブログでは、その9座の標高や駐車場、トイレの有無や代表的な登山ルートや登山時間などをご紹介します。
9座全ての山で日帰り登山が可能となっています。
そのうち私自身が登っている山が5座ありますので、実際の写真なども掲載しております。
各山で掲載しているデータは次の通りです。
・百名山、二百名山、三百名山の区分
・標高
・登山口と駐車場とトイレの有無
・登山口から頂上までの標高差
・登山口から頂上までの歩行時間
・その他注意事項
紹介する山の順番は標高の高い順となっています。
ではさっそく登山を開始しましょう!
四国にあるおススメの山9座はコレだ!
愛媛県「石鎚山」
百名山 |
1982m(天狗岳) |
主な登山ルートは、土小屋ルートと成就ルートの2つ ・土小屋ルート登山口近くに広い無料駐車場有(トイレ有) ・成就ルートは、有料駐車場に車をとめてロープウェイを利用する(トイレ有) |
登山口から頂上までの標高差 ・400m(土小屋ルート) ・700m(成就ルート) |
登山口から頂上までの歩行距離と歩行時間 ・4.6km、約2時間30分(土小屋ルート) ・4.0km、約3時間(成就ルート) |
・土小屋ルートで石鎚スカイライン(無料)を利用する際は、通行可能時間帯に注意 ・成就ルートでロープウェイを利用する際は、運行時刻と料金に注意 ・1年中人気の山で、初心者や一人でも安心して登ることができる ・合計4か所の鎖場は迫力満点、初心者の方は迂回路を利用 ・山頂の天狗岳では360度の展望が望めるが、足場が狭いので要注意 ・登山以外にも、石鎚神社などのパワースポットやスキー場、温泉もある |
日本で一番高い山は「富士山」ですが、西日本で一番高い山が愛媛県の「石鎚山」です。
標高は1982mですが登山道はかなり整備されていて、初心者や子供でも安心して登ることができます。
主な登山ルートは2つですが、どちらのルートでも登山口から3時間ぐらいで頂上まで行けます。
途中にある4本の鎖場は迫力満点で、その頂上に直結している最後の三の鎖は全長68m、まさに断崖絶壁です☟
ただコツをつかめば小学生でも登れます(実際私が登った時も小学生の男の子が家族と登っていました)。
この石鎚山は秋の紅葉シーズンが年間通して一番人気で、最初にご紹介した写真の通り、頂上付近は大混雑します。
なので鎖場も大渋滞することになるので、紅葉目当てで出かける方は時間に余裕をもって出かけましょう☟
なお試しの鎖は「試し」と名前が付いている割には全長74mと、4か所の鎖場の中で2番目に長くなっています。
自信の無い方は、一番短い33m「一の鎖」で試してみると良いですよ。
この石鎚山は四季を通じで人気の百名山で、冬には幻想的な霧氷を観察することもできます☟
徳島県「剣山」
百名山 |
1955m |
見ノ越登山口に広い無料駐車場があるが、繁忙期には朝早くに満車になってしまう(トイレ有) |
登山口から頂上までの標高差 ・500m |
登山口から頂上までの歩行距離と歩行時間 ・3km、約2時間 |
・登山口から2時間程度で登れる初心者向き ・リフトを利用すれば徒歩1時間以内で頂上に行ける ・見ノ越登山口から上るのが一般的だが、アクセス道路(国道438号)が狭くて暗い酷道状態 ・頂上付近にはヒュッテがあって、休憩したり飲み物などが購入可能 |
徳島県にある「剣山」は、四国で2番目に高い山です。
標高1400mまで国道が伸びているので、そこから2時間程度歩けば頂上までいくことができます。
さらにこの剣山はリフトが運行しているので、リフトに乗ってそこから1時間歩けば頂上に行けるという、ハイキング感覚で百名山の頂上に登れますよ☟
ただ気を付けたいポイントが、その登山口まで行ける国道438号線がかなり曲がりくねっているのです。
いわゆる酷道状態ですので、夜間早朝の運転には十分気を付けて下さいね。
見ノ越登山口には広い駐車場がありますが、繁忙期には午前中早々には満車になってしまいます☟
登山道はかなり整備されていて、とても歩きやすかったですよ。
頂上付近には頂上ヒュッテがあって、休憩したり飲み物などを買うことができます☟
このヒュッテから頂上までは約250m、約5分程度です。
剣山の頂上周辺は環境保護の為木道を歩いていきます☟
この日はあいにくの曇り空で、視界がかなり悪い状況でした。
天気が良ければ瀬戸内海や小豆島も展望できるようですよ。
愛媛県「瓶ケ森」
三百名山 |
1897m(女山) |
町道瓶ケ森線(UFOライン)沿いに瓶ケ森駐車場(無料)、トイレ有 |
瓶ケ森駐車場登山口から頂上までの標高差 ・200m |
登山口から頂上までの歩行距離と歩行時間 ・1.5km、約1時間 |
・瓶ケ森駐車場から1時間程度で頂上まで行ける ・駐車場からの標高差もあまりなく、初心者向け ・頂上は360度の絶景、石鎚山も綺麗に見える ・町道瓶ケ森線(UFOライン)は想像以上に曲がりくねっていて狭い!運転要注意 |
「瓶ケ森」という山を知らない方でも、UFOラインという道路を聞いた事がある人は多いのではないでしょうか。
「風に~なり~たい♪」で有名になった天空の道です☟
そのUFOラインの途中にある駐車場から1時間程度で頂上まで行ける山が、三百名山の「瓶ケ森」です。
石鎚山からも瓶ケ森は良く見えるのですが、頂上付近が原っぱのように平らになっているのが特徴です。
その原っぱの正体は「氷見二千石原」と呼ばれている広大な笹原です☟
春にはミツバツツジが咲いて、まさに天空の楽園のような景色を楽しめますよ。
天気が良ければ石鎚山や瀬戸内海も一望できます☟
ちなみに頂上は岩がむき出しになっています☟
UFOラインのドライブついでに登ることができる山なのですが、実はこのUFOライン、私たちが思っているよりもかなり「ヤバい」道なのです。
何がヤバいのかは私のブログを見てもらえれば分かります(笑)☟
トヨタのCMで一躍有名になったUFOライン☟ https://youtu.be/K-jFyohmX8Q 愛媛県と高知県の県境にある、正式名称「町道瓶ヶ森線」です。 山の尾根を爽快に走るCMが話題となって、今でも全国各地から沢山の方[…]
先日もUFOラインが冬季閉鎖中だとは知らない県外ナンバーのミニバンと、旧寒風山トンネルの駐車場付近で昼過ぎにすれ違いました。
まさかの事態にならないためにも、ぜひ参考にして下さいね。
(あまり山の紹介ができなかったな~、やっぱり山よりUFOラインの方が有名ですね)
徳島県と高知県の県境「美嶺(みうね)」
二百名山 |
1894m |
国道439号線沿いに町営の無料駐車場有(名頃駐車場)、トイレはあるが水が出ないかも |
駐車場から頂上までの標高差 ・900m |
登山口から頂上までの歩行距離と歩行時間 ・4.5km、約3時間30分 |
・剣山の近くにある ・徳島自動車道「美馬IC」から約54km、酷道なので注意 ・頂上は360度の展望 ・鹿が大量に繁殖中、登山中に見かけることが多い |
徳島県と高知県にまたがっている山が三嶺(みうね)です。
日帰り登山が可能な山ですが、その登山口にある駐車場に行くまでが大変です。
先ほどご紹介した剣山までの道(国道438号線)を経由して、更に国道439号線を通ってやっと駐車場にたどりつきます。
登山道は、途中までは樹林帯を歩きますが1500mを超えると一気に視界が開けます。
笹に覆われた稜線歩きが気持ち良いですよ~。
頂上からは剣山をはじめとして360度の展望が広がります。
この三嶺の頂上周辺には国の天然記念物である「コメツツジ」の群生地帯があります。
開花時期は6月下旬から7月にかけてです。
この三嶺もそうなのですが、近年徳島県の山では鹿による被害が深刻になっています。
偏った生態系は美しい景色を一変させてしまう現実があるのです。
愛媛県「笹ヶ峰」
二百名山 |
1860m |
笹ヶ峰林道終点に駐車場有(10台程度)、トイレ無し水無し |
駐車場から頂上までの標高差 ・860m |
登山口から頂上までの歩行距離と歩行時間 ・4km、約2時間30分 |
・笹ヶ峰林道が状態悪し! ・登山道はそれなりに整備されているが、崩れかけの個所や分岐道がある ・2021年2現在、途中にある丸山壮は営業休止中 ・山頂からは石鎚山など周辺の山々を一望できる |
笹ヶ峰は漢字のごとく、笹に覆われた山です。
笹だけでなく、コメツツジやブナの巨木など自然豊かな風景が楽しめる山です。
登山口までは国道194号線から笹ヶ峰林道を経由しますが、この林道(全長9km)が途中から未舗装状態になります。
一応軽自動車でも行けますが、落石個所や石がむき出しの路面などかなり注意して運転しましょう。
林道の終点付近が少し広くなっていますので、ここに10台程度駐車できます(トイレ無し)☟
この笹ヶ峰林道に入ってしばらくすると携帯の電波が通じなくなります。
登山道途中にある丸山壮まで一切携帯が使用できなくなりますのでご注意下さい。
丸山壮周辺では電波が入りました!
登山道はそれなりに整備されていますが、少し狭くなっている箇所や道が不鮮明な所があります。
登山客の方はかなり少ないので、登山に慣れていない方は単独では控えた方が良いかもしれません。
登山口から1時間30分ぐらいで、丸山壮に着きます☟
最大250名程度宿泊できる施設ですが、私が訪問した2021年2月時点で営業休止中でした。
一応避難小屋として利用できるよう、ドアは開けることができます。
この丸山壮から笹ヶ峰頂上まで1時間くらいです。
本来ならここから真正面に笹ヶ峰全体が見えるはずなのですが、この日はガス交じりの天候、、☟
山頂では石鎚山など周辺の山々を一望できます。
ちなみにこの笹ヶ峰、この丸山壮近くにかつてスキー場があったようですね。
以前国や自治体が国定公園として整備しようと計画していたらしいのですが、複数個所から「反対運動」があって結局この笹ヶ峰は指定化されませんでした。
現在の石鎚国定公園は石鎚山や瓶ケ森、伊予富士や面河渓が含まれていますが、この笹ヶ峰は含まれていません。
もし指定されていればもう少し林道も整備されてアクセスしやすくなっていたでしょうね。
愛媛県「伊予富士」
三百名山 |
1756m |
旧寒風山トンネル近くに無料駐車場(約20台)、簡易トイレ有 |
駐車場から頂上までの標高差 ・600m |
登山口から頂上までの歩行距離と歩行時間 ・3km、約2時間30分 |
・朝一から駐車場が埋まるほどの人気 ・富士という名前だが単独峰ではない ・桑瀬峠は石鎚連峰の中で峠らしい雰囲気が唯一残っている ・桑瀬峠から伊予富士の道は、気持ち良い笹尾根が伸びている ・空気が澄んでいれば、頂上から瀬戸内海と太平洋の土佐湾が望める |
日本全国に「富士」という名がつく山は大抵の場合単独峰なのですが、この伊予富士は単独峰ではありません。
しかしこの伊予富士の醍醐味は、頂上に向かうまでの気持ち良い笹の稜線歩きにあるのです☟
周辺の山々を眺めながら笹の中を歩く稜線歩きは格別ですよ~。
頂上からは石鎚山をはじめとする絶景が広がり、視界の良い日には瀬戸内海と太平洋にある土佐湾両方を望むことができるようです☟
伊予富士の一般的な登山口は、国道194号線の高知県側寒風山トンネル入り口手前にある道を経由して旧寒風山トンネル近くにあります☟
ちょうどUFOラインの入口のところですね。
私は2月に行ったのでUFOラインは冬季通行止めでした。
この登山口からは、伊予富士だけでなく寒風山や先ほどご紹介した笹ヶ峰に行くこともできます☟
この登山口から50分程度登った所にある「桑瀬峠」の雰囲気もなかなか良いですよ☟
この峠を分岐点として、伊予富士組と寒風山組に分かれます。
山の峠らしい開放的な雰囲気が残る場所も、珍しいと思いますよ。
この伊予富士はかなり人気の山で、週末の土日には駐車場が朝の時点で一杯になってしまうことも多いようです。
ちなみにこの伊予富士への登山口は、町道瓶ケ森線(UFOライン)の途中にもあるようで、ここから登れば1時間程度で伊予富士の頂上まで行けるようです。
愛媛県「東赤石山」
二百名山 |
1706m |
路肩が広くなっている所に駐車可能、別途駐車場があるとの情報有(トイレ有) |
駐車場から頂上までの標高差 ・1000m |
登山口から頂上までの歩行距離と歩行時間 ・4.5km、約3時間30分 |
・山頂周辺はカンラン岩で形成されていて、濡れると大変滑りやすいので注意 ・アケボノツツジをはじめとして、多種多様な花が咲く ・赤石山荘は2021年2月時点で避難小屋になっている(管理人不在) |
愛媛県には、西赤石山と東赤石山があります。
西赤石山へ登るルートには、旧別子銅山の遺構が数多く残されています。
東赤石山は花の宝庫としても有名で、花の百名山にも選ばれています。
登山口は別子ダムの奥にある筏津にあります。
道路の路肩が少し広くなっている所に駐車する方が多いようですが、近くに登山者用の駐車場があるとの情報もあります。
登山道途中に何か所か木製の橋がありますが、かなり朽ちているみたいで、滑りやすく危険ですので注意して下さい。
また山頂付近は、カンラン岩と呼ばれるマントル由来の火成岩を通ることになります。
非常に滑りやすい岩なので、こちらも通行に十分注意です☟
山頂からは四国の山並みや瀬戸内海の景色が望めます。
愛媛県「三本杭」
三百名山 |
1226m |
滑床アウトドアセンター周辺に駐車場有(トイレ有) |
駐車場から頂上までの標高差 ・900m |
登山口から頂上までの歩行距離と歩行時間 ・4km、約3時間 |
・滑床渓谷の中央に位置していることから、滑床山とも呼ばれる ・登山口から2つのルートに分かれるが、渓谷ルート途中にある雪輪の滝は「日本の滝百選」の一つ ・頂上からは石鎚山が見えるかも |
三本杭という山の名前を知らなくても、滑床渓谷を知っている方は多いと思います。
紅葉の名所で、日本の滝百選の一つ「雪輪の滝」がある渓谷です。
新緑や紅葉の時期にぜひ登ってみてはいかがでしょうか。
駐車場はアウトドアセンター付近にあって、トイレも完備されています。
登山道は整備されていますが、登り坂がひたすら続くので結構体力を消耗します。
真夏は避けた方がよいかもしれません。
山頂からは360度の絶景が広がって、このあとご紹介する篠山や、視界が良い時には遠くに石鎚山や九州の阿蘇などの山並みも眺められます。
この三本杭は花の山としても人気で、5月上旬が見ごろのシャクナゲの群生地でもあります。
愛媛県と高知県の県境「篠山」
三百名山 |
1065m |
県道322号線の南郷林道に20台程度の駐車場有、トイレ有 |
駐車場から頂上までの標高差 ・300m |
登山口から頂上までの歩行距離と歩行時間 ・1km、約45分 |
・県道322号線(南郷林道)を利用すれば1時間以内で山頂に! ・アケボノツツジやシャクナゲの群生、推定樹齢1000年の大杉など、原生林の姿が残っている ・山頂からは、宇和海や九州の山々を望める |
最後にご紹介する篠山は、愛媛県と高知県の県境に位置しています。
標高は1000mちょっとですが、弘法大師空海が入山して中腹に寺院を開創しており、四国霊場八十八か所の番外札所として江戸時代には多くの巡礼者で賑わった霊山なのです。
4月下旬から5月上旬にかけて山一面に咲き誇るアケボノツツジやシャクナゲの大群生は見どころの一つとなっています。
県道322号線の南郷林道の登山口駐車場(2か所有り)から1時間以内で頂上まで行く事ができます。
山頂からの展望も抜群で、宇和海や九州の山並みが拝めます。
百名山の石鎚山同様、こちらの篠山も頂上付近に篠山神社がある、歴史の深い山となっています。
あなたはどの山が気になりましたか?
山は天候や季節によって全く違う姿を私たちに見せてくれます。
行くたびに新しい発見がある山登りにぜひ出かけてみてくださいね。
以上「四国にある日本百名山、二百名山、三百名山の標高、駐車場、登山口ルート、時間等難易度一覧まとめ」でした。