私は現在、国の指定難病である潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)で投薬治療を続けています。
潰瘍性大腸炎になると、大腸の内部が慢性的にただれたり荒れたりする事によって血便が出たり下痢が頻発するようになります。
なぜ大腸の内部がただれたり荒れたりするのか、その原因ははっきりしておりません。
その為この病気は完治する事は無く、投薬治療で症状をコントロールしていくしかないのが現状です。
2019年のはじめまで、私はある消化器系個人病院に通院していました。
この個人病院で大腸内視鏡検査が出来なくなったので、新たに検査が出来る病院に転院する事になりました。
その転院先で、今まで使用していた治療薬「ペンタサ」からステロイド系治療薬「ステロネマ」に変更する事になりました。
当時の大腸の内部症状が、思ったより悪かったのです。
そのステロネマ治療を続けて、2019年8月で約半年になります。
この半年間で分かった事や自分自身の症状や体調がどれだけ変わったのか、今回ご紹介したいと思います。
なおこのブログでのご紹介内容は、あくまでも私自身に発生した事です。
潰瘍性大腸炎の症状は個人によって差があり、病院によっても治療方針は様々です。
あくまでもご参考程度に捉えて頂ければと思います。
ステロネマ治療薬を半年続けて分かった5つの事
ペンタサと比較して効果は抜群!下痢や血便が一切出なくなった
以前個人病院でペンタサによる投薬治療を続けていた時は、症状が改善したり悪くなったりを繰り返していました。
トイレに行った時に、血便が出たり出なかったり。
下痢になったりならなかったり、を繰り返す感じでした。
その事を個人病院の主治医の先生にもお話はしていたのですが、ペンタサの投薬量を増やしたり減らしたりする事を指示されていました。
その後転院先の病院で思ったより症状が悪い事が判明した結果、大腸に直接作用するステロイド系治療薬「ステロネマ」に変更しました。
これが半年前の話になります。
治療薬をステロネマに変更して以降・・・
私の場合、朝食をとってからトイレに複数回行く事が今まで多かったのです。
それがこの半年は下痢の症状は一切無くなり、トイレに行く回数もほとんど1回ですんでいます。
ステロネマが大腸に有効に効いている証拠ですね。
潰瘍性大腸炎の怖い所は、大腸内部が慢性的に荒れてしまう事によって大腸がんのリスクが高くなってしまう事なんです。
大腸内部が正常に近づいてくると、血便や下痢は治まってくるはずですからね。
なお私が潰瘍性大腸炎になった経緯を、こちら紹介していますのでこちらもぜひ☟
下痢の慢性化から潰瘍性大腸炎になった私の病名発覚から現在までの経緯
私は現在潰瘍性大腸炎という国に難病指定されている病気で通院しています。 この病気の主な特徴は慢性的な下痢と大腸からの出血です。 更に症状が悪化すると、出血部分(ポリープ)又はその周囲で がん化のリスクが高まります 。 このがん化のリスクを少しでも抑えるべく、現在薬による治療を継続しています。 この潰瘍性大腸炎という難病は、 現代医学で完治する方法が見つかっていません …
症状の改善により、食欲が増え体重が増加傾向にある
大腸の症状が改善してくると、ある2つの変化が私自身の身に起きるようになりました。
まず体重が増加傾向になっています。
具体的にいうと、この半年で体重が1.5kg増加しています。
私は体重の増加に関しては、加齢で基礎代謝が落ちる事によるものだと思っていました。
または日ごろの運動不足が原因かも・・・という風に軽い気持ちで考えていたのですが。
あと食欲もあきらかに以前より増えています。
以前の私なら、夏の暑い時期に顕著に食欲が落ちて体重が減ってしまう傾向にありました。
それが2019年の夏になり、食欲が全くおちずに逆に以前より増えているなと私自身感じている程です。
この2つの気になる事を主治医の先生にお話した所、次のような事が考えられるそうです。
体重が増加傾向にある事について | 今まで大腸内部が荒れていた事により、その部分でエネルギーを消費していた。大腸が正常になるにつれて、無駄なエネルギー消費が無くなった。 大腸内部が荒れていた時は、正常に栄養素が摂取できていなかった。正常な状態になる事により、栄養が正常に体に取り込まれるようになり、今までと同じ食生活でも栄養が多く体に吸収されるようになっている。 |
食欲が増えている事について | ステロイド系治療薬の副作用として、食欲が増えてしまう事がある。 |
体重が増加傾向にある事については、大腸が正常に戻りつつある何よりの傾向だという事ですね。
逆に言えば、今まで食事してきた栄養素が正常に体に吸収されていなかったという訳です。
ただし食欲が増えている事に関しては注意が必要なようです。
ステロイド系治療薬には、気を付けなければならない副作用があります。
その副作用のうち、食欲が増えてしまう事によって中心性肥満になってしまう事があるようです。
潰瘍性大腸炎の症状が落ち着くのは良い事なんですが、それに伴う別の体の変化も起こっている訳ですね。
ステロネマ治療を続けている期間は、私の場合意識して体を動かしたり高カロリーの食事にならないよう気を付けていく必要がありますね。
顔にむくみ( 満月様顔貌、ムーンフェイス)が出てきた
今年の夏に実家に帰省したのですが、母親から最近体重が増えたんじゃない?と言われたんですよ。
その理由が、以前と比べて顔がふっくらしているとの事。
実家に帰ったのは半年ぶりぐらいでしたので、普段会わない人から私の顔を見ると結構違いが分かるようでした。
ちなみに私の妻や子供からは特に何も言われてはいなかったのですが・・・。
顔のむくみに関しても、単純に体重が増加傾向にあるからだと軽い気持ちで考えていました。
この件も主治医の先生に質問してみると、ステロイドの副作用で顔が少しむくんでしまう事があるようです。
もちろん体重が増加傾向にある事も原因の一つなのですが。
これは人によっては結構気になる方が多いかもしれませんね。
特に若い女性の方は要注意です。
ステロイド系治療薬の副作用は様々あるようで、増毛脱毛などどいった症状がでる事もあるようです。
ステロネマの投薬治療期間中は、そういった副作用にも十分気を付けなければなりません。
そして気になった事は主治医の先生に相談していきます。
あまりにも副作用が強すぎて生活に支障が出てきた場合は、投薬量を減らしたり治療薬を変えていくなどの方法があるようです。
副作用があるステロネマだが、当面大腸の症状改善を最優先していく
ステロイド系の薬で発生するこれらの副作用なのですが、主治医の先生と相談した結果しばらくはステロネマによる治療を続ける事にしました。
その理由は大きく2つあります。
まず一つ目が、副作用がそこまで体に支障をきたしていない事。
現在の私の副作用と思われる症状は、体重が増加傾向にある事と顔のむくみです。
体重は約1.5kg増加していますが、半年間で体重が激増したと言えるレベルではありません。
また顔のむくみに関しては、本人があまり気にしていないですからね。
これらの副作用が今後ひどくならないよう、体重や顔などの外観の変化、血液検査(血糖値、コレステロール等)結果などを注視していきます。
現在の私は体調や気分は全く問題なく、元気で仕事に遊びに取り組めています。
そのような自分の気持ちややる気が、以前と比較して変わっていないのかも気にしていく必要があります。
もう一つの理由が、現在の治療方針としてまず荒れた大腸の改善を最優先しているこという事です。
ステロイド系の治療薬を使用している時にありがちなのですが、中途半端に症状が改善した時に投薬を止めてしまう事なんです。
止めてしまうと症状がまた悪化する事になりかねませんし、投薬を続けてきた意味がなくなってしまいます。
特に潰瘍性大腸炎の場合、大腸の症状が完治する事はありませんので、何らかの投薬治療は続けていく必要があります。
現在の主治医の先生は、大腸がんのリスクを極力低くしたいという考えだそうで、まさに私も同感なのです。
ステロネマによる投薬治療を開始する時に、主治医の先生から「この薬は続ける事に意味がある」と念を押された事を思い出します。
まずは大腸の症状を安定させる事を最優先させて、その安定時期を引き続き見ていこうという流れです。
このような治療方針は、ぜひ主治医の先生とじっくり自分が納得するまで話し合う事をオススメします。
病院や主治医によっても考え方がさまざまなので、同じような病気の症状でも治療方針や内容が違ってくる事は十分考えられます。
まして根本原因が不明の難病でしたらなおさらでしょう。
現在の薬があまり効いていないようなんだけど・・・と疑問や不安に思っている方は、意外と多いと思います。
そういう場合セカンドオピニオンという制度もありますので、検討する価値は十分ありますよ。
私自身が転院した結果、思い知らされている事実です。
夫婦で病気の事について共有する機会が増えた
ステロネマによる注腸治療は、私一人ではできません。
現在は看護士である妻に、夕食後注腸してもらっています。
ペンタサによる服用だけの時には、そういう私の病気について夫婦で話合う機会はあまりありませんでした。
しかし私以外の人に注腸してもらう必要があるとなると、話が変わってきます。
わざわざ手間と時間を取ってもらって注腸してもらうのですから、本当にありがたい事ですし申し訳ない気持ちがあるのも事実です。
そして少しでも病気の症状を改善させて、注腸治療から抜け出したいというのが、私の当面の目標みたいなものになっています。
そして現在の潰瘍性大腸炎の症状や体の変化、病院での診察結果などを出来るだけ細かく妻に報告するようにしています。
そうする事で、少しでも妻に納得してもらえれば・・・という事です。
妻は現役の看護士ですので、病気の内容や症状は分かり切った事なのですが、いつまで続くか分からない注腸治療ですからね。
私が今どういう状態なのかや主治医の先生はどういう考えなのかなどを、通院の度に夫婦で話をしています。
現在の所、妻も私の主治医の先生の考え方に同意してくれていますので、本当に感謝しています。
まとめ
今後も潰瘍性大腸炎の治療内容や私自身の症状体調の変化などを、ブログにアップしたいと思います。
少しでも病気に悩んでいる人の参考になればいいと思っていますし、私にとっても過去を振り返る事ができる機会だと思っています。
これからも宜しくお願いします。
2019年10月6日追記
病院受診の結果、ステロネマ注腸薬治療を1ヶ月間中断して経過観察する事になりました。
症状と血液検査の結果が安定している為です。
【かいよう性大腸炎】下痢が治まってステロネマ治療を一旦中止、今までの治療内容をご紹介
私は現在、潰瘍性(かいようせい)大腸炎という国が指定している難病で投薬治療を続けています。 この病気は慢性的な下痢の症状が続く事により、大腸内の粘膜がただれて血便が出るようになります。 現代の医学では原因不明の病気なので根本的治療方法が確立されておらず、症状をコントロールしながら投薬治療を続けていくしかないのが現状です。 …