日本で花といえば桜ですよね!
欧米ではおしゃれな庭園で美しく咲く花を鑑賞するパーティーはあるものの、満開の桜の下へ大勢で出かけて飲食を楽しむような行事はないそうです。
東京なら上野公園・隅田川河畔・靖国神社境内など、有名な桜の鑑賞スポットで昼夜問わず多くの人が毎年春になると花見を満喫しています。
花見といえば「桜」のイメージがすっかり定着していますが、実は昔の日本では桜より「梅」の方が大人気だったようですよ。
そんな花見にまつわるエピソードを3つご紹介します。
②桜の開花予想は昭和20年代から既に始まっていた
③桜茶や桜餅など、この時期ならではの味も楽しみの一つ!
春といえば桜!花見にまつわる3つのエピソード
昔は花見といえば「梅」だった、それが桜に変わった理由とは?
桜は古くから春を象徴する花として愛され、歌にも多く詠まれてきました。
ところが現存する日本最古の歌集である「万葉集」には、梅を詠んだ歌が100首以上あるのに比べて、桜は40首あまりなのです。
当時は桜より梅の方が愛されていたんですね。
それが平安京遷都をきっかけに桜が一気に逆転します。
都大路には柳と桜が交互に植えられて、宮中の紫宸殿の前庭の梅も仁明天皇によって桜に植え替えられたそうです。
そして「万葉集」のあと、平安時代に成立したとされる「古今和歌集」になると、梅より桜の歌の方が多くなって、以後花と言えば桜!と定着したのです。
ちなみに花見の風習が広く庶民に広まっていったのは江戸時代といわれています。
徳川幕府のブレーンだった天海大僧正によって植えられた上野恩賜公園の桜をはじめとして、1720年(享保5年)に徳川吉宗が浅草(墨田川堤)や飛鳥山に桜を植えさせ、庶民の行楽を奨励しました。
この頃になると、貴族の花見と農村の野遊びが結びつき、庶民の間でも花見が行楽として定着しています。
桜の開花予想は昭和20年代から既にあった!
桜の開花予想を楽しみにしている人も多いと思いますが、実は1951年(昭和26年)には気象庁が関東地方を対象にはじめています。
気象庁による開花予想は2009年まで続けられましたが、2010年からは民間の気象会社が複数開花予想をはじめたので、2010年からは気象庁では桜の観測のみを行っているようですね。
ちなみに桜の開花予想は気象業務法には全く触れないので、許可は必要なく、私達個人でも可能なんだとか。
ちなみに2020年の桜の開花予想は次の通りです(日本気象協会発表の第2回「桜開花予想」から)
鹿児島市 | 3月28日 | (例年比)平年並み |
福岡市 | 3月16日 | かなり早い |
高知市 | 3月19日 | 早い |
大阪市 | 3月21日 | かなり早い |
名古屋市 | 3月18日 | かなり早い |
東京千代田区 | 3月17日 | かなり早い |
仙台市 | 3月31日 | かなり早い |
青森市 | 4月16日 | かなり早い |
札幌市 | 4月28日 | 早い |
一般的に桜は開花してからおおむね1週間ぐらいで満開になる事が多いので、東北と北海道以外の地域では今年の桜は3月中には満開の桜を楽しむ事ができそうですね。
4月になると見頃はとっくに過ぎている可能性もあります。
2020年4月の最初の土日は4日と5日なので、このタイミングだと桜が散っている可能性が・・・。
桜茶や桜餅など、桜をたくさんいただこう!
桜茶は、桜の花びらと香りを楽しむお茶です。
八分咲きの八重桜を塩漬けにしたものに湯を注いで飲みます。
花が開いておめでたいことから、新年や結納などお祝い事に用いられています。
桜餅は塩漬けにした八重桜の葉でくるんだ生菓子で、関東風と関西風で違うようですよ。
関東風は、うすく焼いた桜色の生地であんをくるんだものです(上記写真)。
関西風は、糯米を使った道明寺粉を用いて、つぶつぶのある餅であんを包みます☟
どっちも美味しそうですね!
以上花見にまつわる3つのエピソードのご紹介でした。
みなさん、今年の花見も思う存分満喫しましょう!