学校の先生の長時間勤務や残業が問題になる中、部活指導による負担を低減させる為、外部コーチの導入を実施又は検討している所も多いと思います☟
なるほど。
でも、技術向上を顧問に求めてはいけませんよね。
顧問としてできる事は外部コーチをつける。
部員は、部活だけじゃなくクラブチームなどでも練習してもらう。
ことが必要になりますね…— minami (@minami57903879) March 14, 2022
中学生である私の子供の運動部においても、今年から外部コーチ制度を導入しました。
この制度、メリットばかりが強調されていますが、実は実際導入した結果デメリットもいくつかある事が分かりました。
試合に勝てば勝つほどトラブルが増えてしまうという、信じられない現象も起きてくるのです。
今回は外部コーチを運動部で導入した後の、メリットとデメリットを我が家の実例を元に紹介します。
そしてデメリットを少しでも無くす為に、特に保護者側がやっておいた方が良い事もご紹介します。
ポイントは3つです。
②ただし急に勝てるようになった部活動は、逆に問題が発生することが多い。予算面でトラブルになりやすい
③遠く離れた大会に、現地集合現地解散という事態が発生する。親の時間的・金銭的負担が増える可能性がある
メリットだけでない!勝てるがゆえにデメリットも発生してしまう矛盾とは?
最大のメリットはチームが強くなる事!
外部コーチを導入する上で最大のメリットは、何といってもチームが強くなって大会で勝てるようになる事です。
日本体育協会の運動部活動に関する調査では、中学校で52.1%、高校で45.0%の教員が、担当する部活動について競技の「経験なし」と回答しているのです。
競技経験が無いのに、生徒に的確に部活の指導ができる訳がないですよね・・・。
信じられない話かもしれませんが、これが日本の部活動の現状であり、教員も苦労しながら部活指導しているのです。
競技経験のある外部コーチを導入することで、ほとんどの場合その部は強くなりますし、大会などで勝つ事も経験できるようになります。
特に運動部においては、毎年開催される総体に気合を入れて練習に取り組んでいる所も多いでしょうから、そこで勝ち進めるようになるのは、生徒にとって大きな喜びであり財産となることは間違いないでしょう。
生徒からしてみれば、部活の顧問を選ぶことは不可能なので、指導してくれる顧問によって試合に勝てるか勝てないかがほぼ決まってきます。
教員の部活動負担は土日も含めてかなりのものですから、そういう負担を外部コーチ導入によって減らすことで、本来の学校の仕事に専念できるというメリットもあります。
私の子供の場合、外部コーチを導入する前と比較すると、格段に試合で勝ち進む事が多くなっています。
試合に勝てるようになるし、先生の負担も減る!まさにメリットだらけのような気もしますが、実はデメリットもあるのです。
学校と外部コーチの連携が取れていないとトラブルが増えてしまう
外部コーチを導入して試合に勝ち進めるようになると、今までより部活時間が長くなったり大会に出場する機会が増えてくる事があります。
実際私の子供もだんだん部活の比重が大きくなって、定期テスト前は大抵の部活動は休みになるのですが、その期間にもかかわらず大会に行くようになります。
ここでやっかいなのは、大会でバリバリ活躍できる子供や親はいいのですが、部活はほどほどで良いという子供や親も居るという事です。
家庭によって部活動に対する考え方はバラバラなのですが、そういう意見のまとめ役や責任者などが不在なのが、問題を更に大きくしてしまう事があります。
外部コーチはあくまでも学校の事情に関しては知らないので、そういうテスト前や部活予算などをどうするのかは学校側と連携していくしかないのですが、私の子供の外部コーチは、そういう学校との連携をあまり取ってくれてないようなのです。
そしてその外部コーチは、試合で勝ち進む実力のある子どもや親と半ば一方的に話を決めがちになってしまい、部活動の中でも意見が割れたまま、誰もまとめようとせず、ズルズルと部活が続いている状況なのです。
つまり外部コーチを導入することにより、学校の目が届かなくなって一部の親の意見が強くなりすぎるというデメリットが発生してしまうのです。
しかもそれを指摘する人が居ない場合、さらにやりたい放題になってしまうのです。
これが教員が部活の顧問の場合、学校の事情を十分考慮した上で部活動をしますから、学校側と連携が取れていないという事はありえません。
あくまでも学校は勉強する場所であり、勉強を軽んじた部活動というのはありえないはずです。
遠く離れた県外の大会に、現地集合現地解散という事態に!
運動部における試合や大会で、現地集合現地解散という場合があります。
市内で開催される大会ならそれでもいいのでしょうが、外部コーチと一部の親の意見が強くなりすぎた結果、遠く離れた県外の大会においても現地集合現地解散という事になった事例がありました。
私は現在愛媛県に住んでいますが、以前中部地方(愛知・岐阜)で行われる大会に、その現地集合現地解散を提案されたことがあります。
しかもその時にやっかいだったのが、レギュラーメンバー以外は「自由参加」という事です。
現地集合現地解散という事で、「参加してもいいし参加しなくてもいい」。
もしそれで何かトラブルが起きた時に、誰が責任を取るのかその所在も全く分かりません。
ちなみにその県外大会の現地集合現地解散事件(私が勝手に名付けました!)について、一度学校側に問い合わせたのですが、少なくとも学校側は何も事情は知らなかったみたいです・・・。
私の子供は結局その大会には参加させなかったのですが、これで子供が参加しない事で同じ部活の他の生徒から冷ややかな目で見られる可能性もあっただけに、親としては悩ましい判断でした。
学校側で一定の判断で、参加する人と参加しない人をビシッと線引きしてくれればよかったのですが、「自由参加」だと何かあった時に親が責任をとらなければならない事態も考えられますからね。
それはつまり、(自由参加で現地集合現地解散だから、責任を取れる誰かの親も一緒についてきてね)という事なのですよ。
そうなると親の時間的・金銭的負担は増える一方なのです。
あと外部コーチには2種類あって、部活動指導員と外部指導者です。
外部指導者は、基本的には部活動における競技の指導は行えるのですが、大会や試合に生徒を引率することはできません。
大会や試合へ生徒を校外へ引率するには、学校の部活顧問や部活動指導員なら可能です。
私の子供の外部コーチがどちらになるのかは、実は知りません(笑)
妻によると、年に1回保護者の集まりがあってそこで年間の活動内容を話合うらしいのですが、そこにはその外部コーチは参加しませんでした。
そして特に詳細な説明も無かったとのこと。
今年から外部コーチを導入します!みたいな一方的な報告で終わったそうですよ・・・。
外部コーチを導入するなら、一定のルールが絶対必要
外部コーチのメリットデメリットをご紹介しましたが、では保護者の方はどう対策すればいいのでしょうか。
今後学校の教員負担を減らす為、外部コーチを導入する学校はどんどん増えていくと予想されます。
そうなると、私の子供の場合と同様、急に強くなったけれど予算は変わらないし対外試合は増えた!という事になり、親の負担は今より増える事は間違いないでしょう。
そうなった時に、外部コーチと学校の連携をどうやって取るのか、最終的に判断するのは誰で責任は誰にあるのか、そこをしっかり明確にしておく必要があります。
何か新しい事を決める時でも、どういう流れで決めていくのか事前に話し合って合意しておきましょう。
これを決めておかないと、外部コーチと一部の親だけがどんどん物事を決めてしまい、学校側も把握できなくなるという事態にもなりかねません。
年に1回は親同士が集まって、外部コーチを含めて一定のルールなりお互いで確認しておく事は大切だと思います。
以上で部活の外部コーチのいざこざの紹介でした(笑)
実は今回ご紹介した以外でも、部活全体として上手くいっていない事はまだまだあるのです。
例えば外部コーチを導入した結果、2年生より1年生の方が実力が上になってしまっていて、部活全体を誰がまとめていくのかギクシャクしている事が多発しております。
試合に勝てば勝つほど、次年度入部してくる部員が増えますし経験者も入部してきますからね。
テレビなどで運動部の試合を観戦して感動した経験をもっている方も多いでしょうが、はっきり言って現実はそう甘くなかったですね・・・。
外部コーチ制度は導入する前と導入した後、子供に対しても親に対してもきめ細やかなサポートが必要だとひしひしと感じています。
以上「学校部活動外部コーチ、試合に勝つほどトラブル増加!?実例から対策をご紹介」でした。