新型コロナウイルスの影響が続く中、Twitterで拡散されている事があります。
5月8日夜にハッシュタグ(検索目印)を付けた30代の女性会社員の投稿をきっかけに、一般市民だけでなく芸能人など著名人も立て続けに投稿し、大きな反対運動になっているようです。
しかしその翌日、9日と10日に実施された内閣支持率調査では、調査機関にもよりますが「支持」「不支持」ともほぼ横ばいの結果になりました。
調査機関によっては「支持」が増える結果ともなっているのです。
このTwitterで巻き起こっている反対運動と、内閣支持率がほぼ横ばいというギャップはなぜ生まれるのでしょうか?
このブログでは、年代別にTwitterを利用している割合と国政選挙の投票率から、そのギャップが発生する原因を探ります。
ポイントは3つです。
②国政選挙の投票率は、Twitterとは真逆の傾向。20代は約30%しか投票していない
③民意を今以上に国政反映させるには、中年層以上のSNSなどTwitter利用率を上げるか若者の投票率を上げるかしかない!
Twitterの反対運動はなぜ内閣に届かないのか?その根本原因はコレ!
20代では約80%が利用しているTwitterが、60代では40%未満
今回Twitterが発端となって検察官の定年延長「検察庁法改正案」の反対運動が巻き起こっているのですが、そのTwitterの利用率には年代によってかなりの差があります。
2019年にナイルが実施したTwitterの利用実態に関するアンケート調査があります。
それによるとTwitterの年代別アカウント所持率は若者程高い状況で、高年齢になればなるほどその所持率は急減していきます。
これはアカウントの所持のみを調査していますので、日常的にTwitterを利用している割合になるともっと差が出てくる可能性が高いのです。
今回の「検察庁法改正案に抗議します」については、Twitterの複数アカウントやスパムツイートが多数あったとの報道もあるのですが、「9割以上がスパムツイート」という事実はなさそうです。
ただ年代別のアカウント所持率から考えると、中年層以上で反対運動が「盛り上がっている」のかどうかはかなり微妙ですね。
実際5月の9日10日に実施された内閣支持率調査では、4月の調査と比較してもほとんど変化がありませんでした。
Twitterでの問題提起ですが、内閣支持率を大きく左右するまでには至っていない事が分かります。
30~40代の国政選挙投票率も激減している!
Twitterとはうって変わって国政選挙の投票率を見ると、真逆の傾向になっているようです。
国政選挙の投票率は約50年前と比較した場合、中年層までの投票率は大幅に低下しています。
つまり社会でバリバリ働いている人達が選挙に行っていないのです。
しかし50年前と比較して60歳以上の人の投票率はあまり変わっていませんし、70歳代以上になると、50年前と比較して逆に投票率は上がっています
現代と50年前とでは年代別の人口に大きく差はありますが、どちらにしても現在の国政選挙には一生懸命働いている人が昔程選挙に行かない現状がはっきりと分かります。
国をビビらせるぐらいの投票率になると何かが変わるかも!
これらの事から言えることは、私たちの意見を国にもっと聞いてもらう為には2つのパターンがあります。
②働き世代の人達に国政選挙に行ってもらう
さてどちらの方法が現実的でしょうか。
①のTwitter利用率を上げる事は、簡単そうで結構難しいのではないでしょうか。
インターネットやスマホはかなり普及してきましたが、TwitterなどSNSを積極的に利用している人といない人の差は未だにかなり大きいです。
最近ではSNS疲れといった言葉も聞かれるようになり、若い人に限っても今以上にTwitterの利用率を上げる事は難しいのが現実ではないでしょうか。
だとすれば②の選挙の投票率を上げるしかなさそうです。
国政選挙に関して良く聞かれる意見としては、、
ただ、例え国の政策に反映されなくても働き世代の投票率が上がってくると、国の姿勢が徐々に変わってくる可能性は高くなります。
TwitterなどのSNSによる問題提起を国がもっと本気になって取り組んでもらう為には、投票率が大きなポイントとなるのは間違いないでしょう。
政治家をビビらせるぐらいの投票率になると、例え内閣が今と変わらなくても一歩政策を間違えたら政権交代になる!という緊張感が高まります。
そうなるとTwitterでの問題提起も今以上に存在感を増す事になりますからね。
次回の衆議院議員総選挙は遅くとも2021年秋までには実施されます。
以上、「内閣支持率が変わらないのはなぜ?年代別のTwitter利用率と国政選挙投票率から原因を探る【SNSと選挙】」でした。