以前このブログにて、恋人や夫婦間でいざ喧嘩が勃発してしまった時の対処法をご紹介させて頂きました。
目次恋人や夫婦間での喧嘩や怒りをおさえる5つの方法
付き合う前はあれほどうまくいっていたのに最近喧嘩ばかりして悩んでいるカップル。 全然家事育児に協力的でない夫に対して、時に激しく怒ってしまう妻。 その妻から過去の事まで持ち出されて、うんざりしている夫。 今回ご紹介する方法を実践する事で、その喧嘩や怒りがかなりおさまる可能性が高いですよ。 …
今回はその喧嘩やお互いの理性が吹き飛ぶまでの怒りレベルに達する前の事前予防策を5つ紹介したいと思います。
今回もこの3冊の本を参考にしています。
・定年夫婦のトリセツ(脳科学・AI研究者:黒川伊保子)
・「感情の整理」が上手い人下手な人(精神科医:和田秀樹)
・怒りが消える…心のトレーニング(日本アンガーマネジメント協会代表理事:安藤俊介)
喧嘩や怒りの予防策としての結論は・・・
全ての関係に「好き」をもちこんでみる
人生をハードモードからイージーモードに変換できるのが、アンガーマネジメントである
昔と比較して現代は怒りを生みやすくなっている
予防策をご紹介する前に、私たちが今生きている現代社会の現状を少し考えてみましょう。
「怒りが消える 心のトレーニング」によると、現代社会は怒りを生みやすい状況になっているとの事です。
怒りが生まれやすい背景としては
・24時間営業のコンビニや医療従事者など不規則な勤務シフトや、人手不足による働き方の変化、共働き夫婦の増加による家事育児の負担などストレスを抱えやすい時代になっている
・インターネットやスマホの普及により、いつでもどこでも情報が手に入る時代。相手との連絡もSNSですぐ取る事ができるが、半面相手からの返信が遅いだけでイライラしてしまう事も。
・社会のグローバル化により、さまざまな人種や異なる文化の人と交流する機会が増えた。その一方で排斥運動や原理主義的な思想を助長させる一因にもなっている。
そのような事件性に至る過程には、怒りの元となる種があってその種が少しずつ成長してしまい最終的に爆発してしまった結果なのです。
その怒りの種が爆発する前に、成長をコントロールしてみようというのが今回の紹介記事です。
喧嘩や怒りを事前予防する5つの方法
朝の時間を大切にして、食事を楽しく取る
脳科学研究者の黒川氏によると、特に歳を取って定年を過ぎた夫婦には心身の不調を訴えてくる人が多いとの事。
それは栄養不足になっている場合があり、その原因となっているのが日々の食事だそうです。
食卓で顔を合わせるなり愚痴や文句を言ってしまう関係になってしまうと、それだけで胃液がうまく分泌されず消化が進まなくなるそうです。
結果栄養不足で情緒不安定になり、益々喧嘩してしまう状況になってしまいます。
「感情の整理が上手い人 下手な人」でも、朝の良い気分は感情を整理する上でとても大切だと指摘しています。
スッキリと目覚めて1日が良いスタートを切れたら、その充足感で1日が気持ち良く送る事ができます。
そこには当然朝の食事も含まれています。
健全な感情生活を送る為にも、生活リズムに気を付けていきましょう。
完璧主義にならず現実的な目標達成を目指す
「怒りが消える 心のトレーニング」によると、高い理想にはマイナス面も存在するようです。
以前エニアグラム性格分析による勉強方法をご紹介しましたが、完璧主義者はその高い理想が元で自分を追い詰め、時には他人にもその理想を求めてしまう事もあります。
エニアグラム性格分析によるお勧めの資格勉強方法を教えます
他人が自分の期待に応えられなかった時に、「どうしてこんな事も出来ないの?」と責めてしまい人間関係がどんどん悪化します。
この人間関係で見返りを求める事や、過度に高い他人への期待は怒りにつながってしまうのです。
それくらい当たり前の事でしょ!と周りから言われて少し腹の立った経験がある人は多いと思います
・自宅にテレビがあるのは当たり前
・スマホを持っているのは当たり前
・恋人がいるのは当たり前
・女性が家事育児をするのは当然
周りの人に対して押し付けるのではなくて、自分の本当にやりたい事を自らがやってみる習慣を付ける事で他人に対する期待値は下がってくると思います。
白か黒かの二分割思考は心の負担になる
人間関係で、敵か味方かという二分割思考の傾向にある人も注意が必要です。
こういう人は普段相当のストレスを抱えている事があります。
敵と判断した人に対しては攻撃的になり、なんとかねじ伏せて論破したいと思いがちになります。
反面味方と判断した人に対しては必要以上に頼る事になります。
敵が味方になったり、味方が敵になったりすることもあるでしょう。
その度に感情が大きく左右され、今まで築いていた人間関係が一気に変わってしまいます。
結果的にストレスを抱え込む事になり、怒りを生み出す元となってしまいます。
人間関係の大半はグレーゾーンと呼ばれる、特段嫌いでもないけど好きでもないという関係が大半なのではないでしょうか。
そういう日常生活の人と人とのコミュニケーションにおいて、自分の自然体で行動する事はとても重要です。
自然体で周囲と接する事により、気分も良くなって表情が豊かになり些細な事でも気にならなくなるでしょう。
いつも機嫌が良い人の周りには勝手に人が集まってきます。
そういう好循環こそが怒りをコントロールする事につながります。
全ての人間関係に好きを持ちこんでみる
このメリットを一番実感できるのが、まだ付き合って間もない恋人同士ではないでしょうか?
人には長所や短所いろいろありますが、お互い出会って日が浅いカップルはとにかく相手に惹かれている状態です。
とにかくあなたのこんな所が好き!という具合に。
そこには短所や欠点が入りこむ隙間は全くありません。
これは恋人同士でなくても、全ての人間関係において取り入れる事ができるのです。
人間関係を見た時に大好き~大嫌いまでのゾーンがあるとします。
この場合、少し嫌いと大嫌いな人に対してどのように対処していけばいいのでしょうか。
少し嫌いな人との接し方 | その人のちょっといいところを何点か見つけてみる。 「苦手な所もあるけれど、少しはいい所もあるかな」 |
大嫌いな人との接し方 | 無理に接しないで距離を置きましょう。そして自分の好きな人の関係を構築する事に集中します。 「しばらくあの人と会っていないけど、前と比べたら少しは良い所もあったかも」 |
人間関係を一言で言い表すと「感情関係」そのものです。
好きか嫌いか、結局はこれに分かれてしまうのです。
ですが人間の感情というのは年齢によっても変化しますし、日によっても変化します。
その度に人間関係による感情が大きく左右されていると、その度にストレスや怒りが溜まってきます。
それを「好き」という感情を基本に行動してみると、他人の欠点や短所が気にならなくなります。
そうなると日常や人間関係の大半が気にならなくなりますし、大らかな気持ちで過ごす事が出来ます。
まさにアンガーマネジメントが実践できている証拠です。
インターネット・SNSとは適度な距離を取る。辞めるのも一手段
ブログで紹介する対策法としては皮肉に聞こえてしまうかもしれません。
しかし普通の学生や社会人の方が、ネットの世界では人が変わってしまう事も多いのです。
それは距離感の違いから生まれるものです。
インターネットが無い時代、相手とコミュニケーションを取るにはまず面識が無いと何もスタートできない状態でした。
それが現代ではSNSで相手の言動や考え方が手に取るように分かりますし、面識が無くても簡単に交流する事ができます。
反面個人の主張に対して、攻撃的で批判的な意見を投げつける事も簡単になりました。
それが炎上騒動や問題発言と言った社会問題に発展する事もしばしばです。
これも怒りからくる負の側面なのです。
適度な距離感を取ってネットやSNSを楽しみましょう。
追記
今回ご紹介した喧嘩や怒りに対する5つの予防策は、沢山あるさまざまな方法のほんの一例にすぎません。
しかしその目的はたった一つです。
人生100年時代と呼ばれる今、感情をコントールする事の大切さがますます重要になっています。
常に周辺に対して文句や愚痴を言ってしまう人は、人生をハードモードで突き進んでいるようなものです。
若い時は勢いで何とかなるかもしれませんが、歳を取り体力も落ちてきた時にはたしてどこまで通用するでしょうか。
その人生をイージーモードに変えてくれる方法こそが、感情をコントロールする事であり周囲に敵を作らない事なのです。
先が見えない時代だからこそ、どのような希望やチャンスがいつやってきてもしっかりとつかみ取る事が出来る心の余裕を持ちたいですね。