日本百名山で西日本最高峰1982mの「石鎚山」には、他の山にはない魅力が沢山あります。
その一つがこの鎖場です。
石鎚山には全部で4ヶ所の鎖場があります。
鎖場名 | 鎖場の高さ | 難易度 |
試しの鎖 | 74m | ふつう ・試しの名がついているが、実は結構難しい。一の鎖が難易度的にはやさしい |
一の鎖 | 33m | やさしい ・はじめての方はまずはここでチャレンジ! |
二の鎖 | 65m | ふつう ・登り切ったと思ったらまだ続きがある2段階仕立ての鎖場 |
三の鎖 | 68m | むずかしい ・断崖絶壁で、岩場の足場が少ない。ここを登ればすぐ頂上! |
この鎖場は真下から見上げると断崖絶壁に鎖が掛けられていて、とても初心者が登れそうな鎖ではなさそうですが、小学生でも鎖で登ることができます。
実際一番難しいとされる三の鎖を私が登っている時に、小学生数人が大人と一緒にトライしていました。
ただ一番やさしいとされる一の鎖でも高さ33mありますから油断は禁物です。
そんな石鎚山の鎖場ですが、実は登る上でちょっとしたコツがあることが分かりました。
先日成就ルートで全ての鎖場を登る事が出来た私が、その3つのコツを写真と共にご紹介します。
①鎖場を登る上で一番重要なのは靴!鎖の輪っか内に入る靴で登るとかなり安定する
②人が多いと登っている途中で渋滞して体力を消耗する!空いている時にチャレンジすべし!
③鎖場は手の力で登るのではなく、足を踏ん張って登っていく事で少ない体力で登る事ができる!
石鎚山の鎖場を攻略する3つのコツはこれだ!
鎖の輪っか内を足場にできる靴が最重要!
石鎚山の鎖場を登る上で一番重要なのは靴です。
もちろんほとんどの方が登山靴を履いていると思うのですが、実はその登山靴では鎖場を登るのはあまりお勧めしません。
なぜなら分厚くて太い登山靴だと、鎖の輪っかの中に靴が入らないからです。
鎖場を安定して確実に登る為には足場が最重要なのですが、特に三の鎖はほぼ断崖絶壁ともいえる角度ですので、岩場の足場がほとんどありません。
そこで鎖の輪っかを足場として登っていく必要があるのです☟
しかし一般の人が履いている(特に靴のサイズが大きめの方)登山靴では鎖の輪っかに靴が入らず、足場を確保する事が困難になってしまいます。
しょうがなく腕の力だけで登る事になり、とてもしんどい思いをするはめになってしまいます。
なのでこの鎖場を登る時は、スニーカーなど先が少し細めの靴を履いておくと良いのです。
実際に登山靴とスニーカーを比較してみると、登山靴の先はかなり太くなっていて、鎖の輪っかに入りにくい大きさなのです☟
私は先日登山する時に、ザックに鎖場用のスニーカーを用意して登山しました。
全ての鎖場を安定して登る事が出来たのですが、足場が確保できずにとても苦労して登っている登山客の方が結構居ましたよ。
予備の靴を持って行くとその分荷物が増えて重くなりますので、鎖場に行くまでにちょっとしんどくなるかもしれません。
最初からスニーカーで登山する手もありますが、途中で滑って怪我をするリスクもありますので要注意です。
鎖場は空いている時に登らないと体力をどんどん消耗してしまう
先日私が登山した時は、秋の行楽シーズンということでかなりの登山客の方が居ました。
成就ルートでしたが、ロープウェイ乗り場からこのような大渋滞!☟
当然鎖場も大渋滞で、試しの鎖からまるで遊園地のアトラクション行列状態でした。
これは鎖場を登っている時も同様で、なかなか先に進まないので鎖場の途中でしばらく待っていなければならないのです。
これはこれで周りの景色をじっくり堪能できるのですが、体力に自信の無い方や高所が苦手な方はかなりつらい状況となってしまいます。
待っている間にもずっと鎖を握っていなければならないので、どんどん体力を消耗してしまいます。
石鎚山は頂上に着いてからも、真の頂上である天狗岳に行く体力を残しておかないとあとあと後悔するかもしれません。
無駄な体力を消費しない為にも、鎖場は空いている時間帯で登るのがオススメですよ。
鎖場は手の力ではなく、足で踏ん張りながら登る!
断崖絶壁の鎖場をどうやって確実に登るのか?
手の力だけでズンズン登っていると、いずれ限界がきてしまいます。
クライミングやボルダリングをやっている方なら分かると思いますが、壁を手の力だけで登ると数十秒とたたずに力尽きてしまうんですよね。
足の力で踏ん張りながら登ることで、安定して長時間登ることができるのです。
石鎚山の鎖場も同様で、足を踏ん張りながら登ることで安定した体勢で確実に安全に登ることができます☟
たとえ手が滑ったとしても、足場さえ安定していれば滑落するリスクはかなり少なくなります
そしてその為には安定した足場が欠かせませんので、鎖の輪っかを足場にしながら進むのです。
一の鎖や二の鎖は岩場自体に結構足場がありますので、手の力だけでも強引に登ることはできます。
ただ三の鎖はほぼ断崖絶壁なので、岩場の足場がかなり少ないんですよ。
なので、鎖の輪っかを足場にしながら登るのです。
以上石鎚山の鎖場を登る上で靴が最重要アイテムだとご紹介しましたが、実はこの鎖場と同じ鎖が西条市の公園に設置されています☟
石鎚ハイウェイオアシスイベント広場横にある公園に、短いですが同様の鎖が設置されています。
ここで実際に靴を履いてチャレンジすると、良いトレーニングになると思いますよ。
登山靴ではなかなか鎖の輪っかに靴の先が入らず、例え入っても靴が抜きずらい状態になるのが実感できます。
本番で苦労しない為にも、事前の準備を万全に整えたい方はぜひ参考にしてみて下さいね。
以上、「百名山で西日本最高峰の「石鎚山」。鎖場を安心安全に登るための3つのコツとは?」でした。