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【日本100名城】【現存12天守】伊達10万石の宇和島城と天赦園へ行く

宇和島城天守2

日本100名城は日本各地にありますが、江戸時代からの天守が残っている城は12か所に限られています。

それが現存12天守と呼ばれている城です。

修復や改築によって残っている天守は、国宝か重要文化財に指定されています。

その現存12天守の内の一つ、愛媛県宇和島市の宇和島城

築城の名手藤堂高虎が創建して、その後伊達秀宗が10万石で入封しています。

東北の雄、伊達政宗の長男である秀宗が伊予宇和島藩の初代藩主です。

仙台から遠く離れたこの宇和島に伊達の城があるのも不思議な感じですが、そんな宇和島城に行ってみました。

またこの宇和島城のすぐ近くには、宇和島藩7代藩主である伊達宗紀が隠居の場として整備した「天赦園」もあります。

こちらも宇和島城と合わせて行ってみましたので、ご紹介したいと思います。


伊達の城、宇和島城に行ってみた

宇和島城DATA

宇和島城レビュー

住所愛媛県宇和島市丸之内3
電話番号0895-22-2832
アクセス(城山入口まで)JR宇和島駅から約900m、宇和島道路「宇和島朝日IC」から約1.2km
営業時間(天守)9:00~16:00、天守入場料は200円
駐車場市営城山下駐車場(1時間100円)、宇和島市丸之内5丁目1−1
公式ホームページhttp://www.city.uwajima.ehime.jp/site/uwajima-jo/
訪問日2019年8月中旬


宇和島城は、宇和島港にほど近い距離にあります。

JR宇和島駅や宇和島朝日ICからも近いので、車でもJR利用でも行きやすいですね。

宇和島城は全体が城山公園として整備されています。

小高い山の頂上に城がありますので、少し山登り的な労力が必要ですよ。


宇和島城の歴史

そもそも伊達藩って東北の仙台だけじゃないの!?と思ってる方も居るかもしれません。

現在の宇和島城を創建したのは藤堂高虎ですが、高虎は関ヶ原の戦いの論功行賞により今治の地に移りました。

その後幕府直轄地となり、1614年伊達政宗の長男秀宗が10万石で入封してきます。

この秀宗は側室の子であり、本家仙台伊達藩の跡継ぎになったのは政宗と正室愛姫の子「忠宗」でした。

側室の子だったから本家の跡継ぎになれなかったという理由もあるかもしれませんし、豊臣秀吉から「秀」を授かった秀宗を跡継ぎにするのは好ましくないという理由もあったかもしれません。

そういう経緯があって政宗の跡継ぎになれなかった秀宗ですが、大阪冬の陣で父政宗と参陣した結果、その功により宇和島藩10万石を授かり初代藩主になったのです。

 

ここまでの流れを見て私なりに思うところは、伊達というのは徳川幕府から特別視されているということなんです。

跡継ぎになれなかった伊達政宗の長男に対して徳川幕府が10万国を授けるのも異例だと思いますし、この後宇和島藩では和霊騒動というお家騒動が起きます☟

 

山家清兵衛をしのぶ和霊神社

 

この騒動も事態によっては宇和島藩の存続に関わる問題となるはずですが、結局宇和島藩はそのまま存続する事になります。

徳川幕府(当時は家康の意向が全てですが)から警戒されつつも優遇されている、それが伊達藩であり宇和島藩なのです。

伊達政宗の偉大さが分かるエピソードですね。

その後太平洋戦争時の宇和島空襲で大手門が焼失しましたが、宇和島城は焼失を免れました。

そして現在に至っています。


猛暑の中、宇和島城に行ってみた

私が宇和島城を訪問したのは、8月の中旬。

ちょうどお盆休みの時です。

当日の宇和島市の天気予報は、猛暑日一歩手前ぐらいの予想最高気温でした。

登り口から20分少々歩くということで暑い中歩けるかどうか不安でしたが、勢いで行ってみましたよ!

まずは登り口にある駐車場に車を停めます☟

市営城山下駐車場

11:00ぐらいに行きましたが、県外ナンバーの車が目立っていました。

駐車場はまだまだ余裕がありましたよ。

さっそく宇和島城登山口に向かいます☟

藩老桑折氏武家長屋門

この門は、家老桑折家屋敷地に残されていたものを桑折家より譲渡を受けて、現在の位置に移築したものです。

当時の武家屋敷の一部を見る事ができます。

門をくぐると、いよいよ上り坂の登場です☟

宇和島城への登坂

案内看板

天守まで約15分・・・。

ひたすら上り坂が続きますが、頑張って行きましょう!

宇和島城への登坂2

宇和島城への登坂3

天守までの上り坂はほぼ階段となっていますが、スロープは一切ありません。

以前同じ愛媛の松山城に行った時はスロープの通路もありましたので、足腰の悪い方は少し厳しい上り坂かもしれません。

上り坂の途中に井戸を発見しました☟

宇和島城の井戸

宇和島城は太平の時代に創建されており、戦(いくさ)を想定した建設はされていないとされています。

ただこういう城の敷地内に井戸を設けている事を考えると、やはりそれなりの有事に対する備えは行っていた訳です。

これも伊達家ならではのやり方なんでしょうかね。

さらに上り坂を進みますよ~☟

宇和島城への登坂3

宇和島城への登坂4ようやく天守が見えてきました。

山頂からは宇和島市街が一望できます☟山頂からの景色

そして宇和島城天守へ到着です☟

宇和島城天守

宇和島城天守2

天守は現存12天守の中でも小さい部類に入るのですが、入り口の大きさが目立ちますね。

現在の天守は、宇和島藩2代藩主「宗利」の時に建て替えられたものです。

太平の時代ならではの天守という事でしょうか。

さっそく中に入ってみましょう☟

宇和島城天守内部

宇和島城天守内部2

現存天守だけあって、全て木造でつくられています。

展示品はそこまで多くなかったのですが、甲冑が展示されていました☟

宇和島城甲冑展示

伊達の兜といえばこれですよね☟

伊達の兜

NHKの大河ドラマ「独眼竜政宗」を思い出してしまいます。

この兜を見ると、この宇和島城も本家に劣らぬ伊達家の城だったのだと改めて感じさせられます。

伊達政宗自身はこの宇和島の地に来た記録は残っていませんが、もし来ていたとしたらどんな気持ちだったんでしょうかね。

そういう色々な人の思いを想像するのも、歴史の魅力だったりロマンだったりします。

ちなみに天守最上階からの眺めはこんな感じです☟宇和島城天守からの眺め現存12天守だけあって、最上階から外に直接出る事はできませんでした。

いくら太平の世の城といっても、展望台ではないですからね・・・。

あと天守入口の受付で、城カードなるものが売っていました。

日本城郭協会の創立50周年記念事業によるものだそうで、2019年現在だと現存12天守の城カードが販売されています。

宇和島城の城カードは、宇和島城だけで販売しているみたいですね。

さっそく1枚200円でゲットしましたよ☟

宇和島城カード

 

 

なお現存12天守と呼ばれている城のうち、四国内には4つの城があります。

今回ご紹介した宇和島城もその内の一つですが、その他の3つもブログ内にて順次ご紹介していますのでぜひこちらもどうぞ。

 

【日本100名城】【現存12天守】小和田哲男先生がお勧めする伊予松山城は櫓や門など見所が満載!

日本100名城のうち、江戸時代からの天守が残っている城は全国で12か所の城に限られます。 それが現存12天守と呼ばれている城です。 修復や改築によって残っている天守は、国宝か重要文化財に指定されています。 その現存12天守の内の一つ、愛媛県松山市の松山城。


 

【日本100名城】【現存12天守】3つの日本一がある丸亀城に行ってみた

香川県丸亀市にある丸亀城は、高さが日本一の石垣がある城として有名です☟ その一方、現存12天守の中で丸亀城の天守は一番小さいんです。 そしてあまり知られていませんが、二の丸にある井戸も深さが約65mで日本一深い井戸なのです。 日本一高い石垣と、日本一小さい現存天守と、日本一深い井戸。 丸亀城は「日本一」と名の付くものが3つもあるんですよ。 そんな見所満載の丸亀城に行ってみました。


 


季節の彩が水面に映える天赦園に行ってみた

天赦園DATA

天赦園レビュー

住所愛媛県宇和島市天赦公園1
電話番号0895-22-0056
開園時間と休園日8:30~16:30、12月第2週~2月末までと毎週月曜日は休園
駐車場無料駐車場有
アクセスJR宇和島駅から約1.8km、宇和島道路「宇和島朝日IC」から約1.7km

市営城山下駐車場(宇和島城)から約1.0km

公式ホームページ(天赦園ブログ)http://uwajima-date.sblo.jp/
訪問日2019年8月中旬


天赦園の歴史

元々この地は、宇和島藩2代藩主「宗利」が海を埋め立てて造成した浜御殿がありました。

それを7代藩主「宗紀」が隠居の場として大改造して造営した大名庭園です。

ちなみに宗紀は百歳までこの地で静かに余生を過ごしたそうですよ。

天赦園内にある茶亭では、大正11年昭和天皇が皇太子の時に天赦園御成の際御座所にあてられた歴史もあります☟

天赦園茶亭

天赦園は、昭和43年に国から「名勝」の指定を受けています。

【名勝】国が芸術上又は鑑賞上価値が高い土地について、文化財保護法に基づいて規定されたもの


街中にひっそりと佇む天赦園に行ってみた

天赦園は宇和島城のお膝元にあります。

無料駐車場に車を停めて、さっそく中へ入ってみましょう☟

天赦園入口

天赦園内

天赦園内2天赦園は宇和島市街中心部にありますが、一歩中に入ると別世界に入ったような感覚になります。

周辺にビルなども無いので、静けさが漂う庭園内でゆっくり過ごす事ができますよ

園内を歩いていると、さまざまな種類の竹や笹が植栽されています☟

天赦園内4

天赦園内3

7代藩主の宗紀は、伊達家家紋「竹に雀」にゆかりのある竹を愛したそうで、園内各所に竹や笹を配しました。

天赦園内には18種類の竹や笹が植栽されています

実際夏の暑い日に行ったのですが、すごく涼し気な気持ちで園内を散策できました。

 

園内の池に橋のようなものが架かっています☟天赦園の上り藤

これは藤棚です。

白玉上り藤だそうです。

藤原鎌足を祖に仰ぐ伊達家は、藤原氏のゆかりを偲び、園内に6基の藤棚が設けられています。

4月上旬から中旬にかけて見頃を迎えるそうです。

季節によって庭の風景が変わるので、次に訪れる楽しみができましたよ。

ぜひ皆さんも、宇和島城と一緒に天赦園にも行かれてはいかがでしょうか。

宇和島藩の伊達家の歴史をぜひ感じてみて下さい。


宇和島城と天赦園を巡ると、それなりに歩く事になるのでお腹が空いてくると思います。

そんなあなたにオススメしたいのが、宇和島城や天赦園からほど近い所にある道の駅「きさいや広場」です。

お土産を買うにも食事をするにも最高の場所ですので、こちらもよかったらどうぞ☟

 

【お土産や食事に最高】宇和島市の道の駅、きさいや広場に行ってみた

先日愛媛県宇和島市内にある、宇和島城と天赦園に行った時の事を紹介しました☟ 日本100名城は日本各地にありますが、江戸時代からの天守が残っている城は12か所に限られています。 それが現存12天守と呼ばれている城です。 修復や改築によって残っている天守は、国宝か重要文化財に指定されています。 その現存12天守の内の一つ、愛媛県宇和島市の宇和島城。 …

宇和島城天守2
ぜひお気軽にどうぞ!